脱酸素剤も万能ではありません
真空状態にしてカビや酸化など食品の変質を防いでくれる脱酸素剤ですが、万能ではなく効力に限界もございます。
その代表例が酸素がなくても繁殖する菌(嫌気性菌)といわれるものがあります。
嫌気性微生物とは増殖に酸素を必要としない生物でありその多くは細菌です。ウェルシュ菌やボツリヌス菌などがあります。
自然界から採取した食品を原料にして加工消費していく過程で様々な外的環境にさらされ、それらの影響から汚染され微生物が繁殖していきます。
これら微生物のうち好気性微生物 カビなどは脱酸素剤によって防ぐことが可能となりますが、酵母や多くの食中毒に関する嫌気性微生物には効果がありません。
対策としては下記のようなものがございます。
・製造環境を清潔にする
原材料、製造過程の殺菌、あるいは滅菌処理。施設、作業者、空気などをクリーンにする。
・水分活性値を下げる
水分を下げる。あるいは塩分濃度や糖度を上げる。
・温度管理をする
冷蔵または冷凍で保管し、流通する。