バーコード 計算の仕方

2013年5月23日

目次

JANコードとは

JAN(Japanese Article Number)コードは、日本の共通商品コードとして流通情報システムの重要な基盤となっています。
JANコードはバーコード(JANシンボル)として商品などに表示され、POSシステムをはじめ、受発注システム、棚卸、在庫管理システムなどに利用されており、さらに公共料金等の支払システムへの利用など利用分野の拡大がみられます。JANコードは日本国内のみの呼称で、国際的にはEANコード(European Article Number)と呼称され、アメリカ、カナダにおけるUPC(Universal Product Code)と互換性のある国際的な共通商品コードです。JANコードには、標準タイプ(13桁)と短縮タイプ(8桁)の2つの種類があります。さらに、標準タイプには、最初の7桁がGS1事業者コード(JAN企業コード)となっているものと、9桁がGS1事業者コード(JAN企業コード)となっているものに分けられます。標準タイプ(13桁)は、GTIN-13、短縮タイプ(8桁)はGTIN-8と呼ばれることもあります。

JANコード表示までの作業手順 ~商品アイテムコード設定~JANシンボル印刷~商品出荷まで~

1.商品アイテムコードを自社で設定

個々の商品を表す「商品アイテムコード」は自社で重複のないように設定し正確に管理して下さい。詳細は「商品アイテムコードの付け方」をご参照下さい。

2.「チェックデジット」は計算により算出します。

こちらをご参照下さい。)

3.バーシンボルの作製

バーコードフィルムマスター製作会社や印刷会社にバーシンボルの作製を依頼します。
(チェックデジットの検算を依頼できます。)

4.取引先へ JANコードの通知

商品情報を通知します。例えば、
  • 商品カタログ
  • 新商品パンフレット
  • プライスリスト
  • 契約書、見積書
  • 登録台帳
などで、お知らせ下さい。(データでの情報提供も増えています)

5.商品にJANシンボル印刷

印刷の詳しい規格についてはJIS規格書「JIS X0507」をご覧下さい。
JIS規格の入手方法はこちらをご参照下さい。
JANシンボルは基本寸法(横3.73cm、縦2.66cm)の0.8倍から2.0倍まで縮小・拡大できます。
シンボルの左右の余白部分も含めて倍率を変えて下さい。倍率を小さくしても印刷スペースがとれない場合や、包材の材質や印刷方式の関係で倍率を小さくできない場合は、バーの高さを削ること(トランケーション)ができます。この方法は、JISには定められておりませんが、年々スキャナの開発、製造技術が向上していますので、図に示す以上の高さを確保すれば、充分読み取れるようになってきています。
ただし、この方法は日本で流通する商品のみに有効です。商品を海外に輸出する場合には上記の定められた基本寸法及び縮小・拡大率を守ってください。

JANコード、集合包装用商品コード(ITF)コードのチェックデジット計算方法

JANコードやITFコード、UPCコードのチェックデジットを求める場合は、下記の表にGS1事業者コード(JAN企業コード)や、商品アイテムコード等を入れると、自動的に計算されます。

なお、計算結果につきましては、各社の責任のもとでご利用ください。
(共通取引先コードのチェックデジットはこの計算方法とは異なりますので、ご利用できません)

【使い方】
GS1事業者コード(JAN企業コード)、商品アイテムコードを半角数字でご入力の上、「計算」ボタンをクリックしてください。

コード名
JANコード (標準タイプ13桁)GTIN-13
JANコード (短縮タイプ8桁)GTIN-8
集合包装用商品コード(14桁)(ITFコード)
GTIN-14
この場合は先頭に1桁インジケータを設定します。
UPCコード (12桁)GTIN-12

JANコード(標準タイプ13桁)はGTIN-13、JANコード(短縮タイプ)はGTIN-8、UPCコード(12桁)はGTIN-12、集合包装用商品コード(14桁)はGTIN-14と、それぞれ呼ばれることもあります。

JANコード(標準タイプ13桁)の例

チェックデジット計算方法は以下の通りである。
例えば、GS1事業者コード(JAN企業コード)“456995111"、商品アイテムコード“617"の商品があったとすると、そのチェックデジットは、次のように計算される。

求めるチェックデジットを1桁目として右端から左方向に「桁番号」を付ける。

  1. すべての偶数位置の数字を加算する。
  2. 1の結果を3倍する。
  3. すべての奇数位置の数字を加算する。
  4. 2の答えと3の答えを加算する。
  5. 最後に"121″の下1桁の数字を"10″から引く。この場合は"10″から"1″を引き算した答えの"9″がチェックデジットである。
  6. 下1桁が"0″となった場合は、チェックデジットはそのまま"0″となる。
    ("0″の場合は"0″)

JANコード(短縮タイプ8桁)の例

チェックデジット計算方法は以下の通りである。
例えば、GS1事業者コード(JAN企業コード)「491234」、商品アイテムコード「5」の商品があったとすると、そのチェックデジットは、次のように計算される。

求めるチェックデジットを1桁目として右端から左方向に「桁番号」を付ける。

  1. すべての偶数位置の数字を加算する。
  2. 1の結果を3倍する。
  3. すべての奇数位置の数字を加算する。
  4. 2の答えと3の答えを加算する。
  5. 最後に"54″の下1桁の数字を"10″から引く。この場合は"10″から"4″を引き算した答えの"6″がチェックデジットである。
  6. 下1桁が"0″となった場合は、チェックデジットはそのまま"0″となる。
    ("0″の場合は"0″)

集合包装用商品コード(ITFコード)(14桁)の例

チェックデジットの計算方法は以下の通りである。
例えば、インジケータ"1″、GS1事業者コード(JAN企業コード)"456995111″、商品アイテムコード"617″の段ボール商品があったとすると、そのチェックデジットは、次のように計算される。JANコードのチェックデジットの計算式と同じである。

求めるチェックデジットを1桁目として右端から左方向に「桁番号」を付ける。

  1. すべての偶数位置の数字を加算する。
  2. 1の結果を3倍する。
  3. すべての奇数位置の数字を加算する。
  4. 2の答えと3の答えを加算する。
  5. 最後に"124″の下1桁の数字を"10″から引く。この場合は"10″から"4″を引き算した答えの"6″がチェックデジットである。
  6. 下1桁が"0″となった場合は、チェックデジットはそのまま"0″となる。
    ("0″の場合は"0″)

UPCコード(12桁)の例

チェックデジットの計算方法は以下の通りである。
例えば、UPCの企業コード"0614141″、商品アイテムコード"1234″の商品があったとすると、そのチェックデジットは、次のように計算される。

求めるチェックデジットを1桁目として右端から左方向に「桁番号」を付ける。

  1. すべての偶数位置の数字を加算する。
  2. 1の結果を3倍する。
  3. すべての奇数位置の数字を加算する。
  4. 2の答えと3の答えを加算する。
  5. 最後に"45″の下1桁の数字を"10″から引く。この場合は"10″から"5″を引き算した答えの"5″がチェックデジットである。
  6. 下1桁が"0″となった場合は、チェックデジットはそのまま"0″となる。
    ("0″の場合は"0″)

 

<印刷上の留意点>
JANシンボルの印刷をする上で以下のことを留意して行って下さい。
1)印刷位置
商品に印刷しやすい位置で、小売店のPOSターミナルのスキャナが読み取りやすい位置に印刷してください。
2)刷り色の選定
シンボルの刷り色は白地に黒いバーが最も望ましいといえます。しかし、黒白以外の色も使うことができます。
※ただし、赤系の色のバーは使えません。

JANシンボルの印刷位置・大きさ・色等は印刷会社とご相談下さい。
また、パソコンでJANコードの作成を行う際は、こちらの注意事項もご確認下さい。

 

参考 流通システム開発センター